Y様邸庭園工事

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~露地~

 

こんにちは、お庭のことインティコチャです。

涼を感じられる「露地」をつくらせていただきました°˖✧°˖✧

露地(ろじ)とは、茶庭とも呼ばれ、茶室に付随する庭園のことです。

Y様はお茶をされますので、茶事の作法に適うような茶庭づくりのお手伝いをいたしました。

 

茶の湯の空間は、茶室だけでなく、外の露地(茶庭)と一体となって構成されています。

「路地を通って茶室に向かう行為」も茶道の一部との位置付けです。

露地口を入る時から、茶の湯は始まっているのですね(*^▽^*)

 

茶事に招かれた客人が日常を離れて非日常である茶事に入り込んでいくために、

露地には作法があり、それぞれ振る舞いもあります。

露地は主に、飛石が打たれ、腰掛待合、中門、灯籠、蹲踞(つくばい)などがしつえられます。

植栽はきれいな花が咲くものは避けられ、足元の地被類・下草で趣を持たせます。

            ↓Before

今回の工事は、もともとの和風庭園のお庭を茶庭として活用できるよう手を加えました。

まず、手水鉢(ちょうずばち)の設置。

茶室への道案内として、飛石を打ち、延段を敷きました。

途中、灯籠や光悦寺垣も設けています。

そこに幽玄な雰囲気を演出するための地被類(タマリュウ)は重要です。

新しく植栽もし、バランスを取りました。

 

手水鉢では客人が手を洗い、口をゆすぎ心身を清めます。

飛石には、客人の誘導や歩行の実用性だけでなく、

飛石ひとつひとつが山として表現されており、茶室までの道中いくつもの峠を越えていく

という意味も込められているそうです。

灯籠は飛石を照らす照明であり、添景として露地の風情も増します。

 

露地は「市中の山居」の世界、深い山の中に入っていく様子を表現した庭であり、

日常の雑踏から切り離し、自然を感じさせることがポイントとなります。

華美でないけれども洗練された、美しい空間。

簡素で素朴だけど、侘びの雰囲気を感じられるもの。

 

 

露地(茶庭)の世界は奥深いです。

私たちも、今回の工事で大変勉強させていただきました。